「利き足インサイドパス」の重要性

考察

先日行われたウルブスvsマンチェスター・ユナイテッドにおける、ブルーノ・フェルナンデスの先制ゴールシーンです。
クーニャのパスが力のないものになってしまい、決定機を逸しかけた場面でしたが、こぼれ球に反応したブルーノ・フェルナンデスが倒れ込みながらも押し込み、ゴールを奪いました。

この場面でクーニャは、相手に寄せられる前に走り込んできたブルーノ・フェルナンデスへ、右足アウトでのパスを選択しました。しかしその結果、精度・威力ともに不足したパスとなってしまいました。

この時、03:20のシーンを見ても分かるように、後方から追走してくるディフェンダーはおらず、時間もスペースも十分にありました。そのため、利き足のインサイドで蹴るために一度切り返す余裕はあったと考えられます。

クーニャはシームレス性や速さを優先したことで右足アウトを選択したわけですが、この局面ではシームレス性や速さよりも、利き足による確実性を優先できたシーンだったと思います。
確実性の優先順位としては、
①「利き足(右)インサイド
②「逆足(左)インサイド
③「利き足(右)アウト
であり、状況的な優先度(この場面でいえばブルーノ・フェルナンデスがフリーでシュートを打てる可能性を逸さないこと)との兼ね合いで、できるだけ①を選択することが望ましいですが、クーニャは③を選択したものの、周りの状況を確認できていれば①を選択できていた可能性が高いです。
もし利き足のインサイドで蹴ることができていれば、ブルーノ・フェルナンデスの足元へ確実なパスをつけることができたと思います。

このように利き足のインサイドを選択できていれば確実にパスが通っていたと思われるシーンは、トッププロの試合でも珍しくありません。だからこそこの場面は、改めてサッカーの基本である利き足インサイドの重要性を確認できる好例だと言えます。

こうした技術の基礎というと、マンチェスター・シティやバルセロナを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし最近では、ニューカッスルがこのあたりの基礎技術に忠実なプレーを継続しているチームとして、個人的にはおすすめです。

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